やれやれ。

Hさん来る。村上春樹の話など。

 

村上春樹について、何が問題か分かった。彼の文学は、人が変わるということの本質的な意味を欠き、変わらない自分と、そこにトラブルを持ち込む世界に対する不平と対処しかない、ということだ。「トラブル」は主観的なものであり、自分が変わるための問いである可能性もある。だがその可能性を拒否する。この可能性と取り組むのが生産者であるとするならば、彼の作品は徹底して消費者的なのだ。